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人口減少、高齢化、空家・空地増加、厳しい地方財政 ~ようやく対策の動きが・・・~

少子高齢化による人口減少、東京を中心とした都市への人口移動、これによる地方での「空家・空地が増加」し、「所有者不明の土地」が社会問題になっています。

今回はこれらに関する最近の動きを紹介します。

「所有者不明の土地」問題は、2011年の東日本大震災の復興事業で障害になる事例が多く発生し注目されましたが、今後、全国各地で大きな問題になっていくと思われます。

 

所有者不明の土地の問題

元々の所有者が亡くなった後、土地を引き継ぐ人がいなかったり、相続する人に所有権を移す「登記手続き」が行われなかったことにより「所有者不明の土地」が増加しています。

増田寛也元総務省が座長を務める民間有識者研究会が2017年10月に、対策を取らなければ、所有者不明地が「2040年には2016年の約1.8倍の北海道の面積の約9割の720万ヘクタールになるとの推定を公表しています。

所有者不明地が多くなると次の問題が発生しています。

・道路や河川整備などの公共事業を行う際、所有者の確認に時間がかかり、予定通りに工事が進まない問題が多くなっています。

・管理がされていないので、ごみの不法投棄、これによる景観の悪化も起こっています。

・特に放置された空家では、倒壊の危険、不法占拠者などの問題が発生しています。

 

 

なぜ登記手続きが行われないか?

手続きが煩雑なことに加え、固定資産税などの負担を避けるためといわれています。

田舎の親が亡くなった後、都会に出ている子供は、相続すべき土地や家は不要であり、売却先が見つかる可能性が低いので、そのまま手続きをしなくて放置する場合があります。

放置したまま更に代が移ると、相続すべき者が多くなり、持ち主を変える手続き(所有権移転)を行いたくても、対象の方を探し出すことができなくて、手続きを断念するケースもあります。

登記の手続きの簡素化、特に「相続人全員の同意」の点の柔軟な対応が必要かと思います。

 

土地相続:登記の義務化の検討開始

法務省が全国の10地区を対象に実施した調査では、50年以上にわたって登記変更がなく、所有者不明になっている可能性がある土地は、

・大都市で「6.6%」

・中小都市・中山間地域で「26.6%」

と非常に大きな割合になっています。

法務省は、所有者不明の土地の抜本的な対策として、「相続登記の義務化」「土地所有権の放棄の制度化」の検討を行っています。

相続登記の義務化

相続登記を義務化し、違反した場合の罰則を設けることを検討していますが、「土地管理の負担(固定資産税や環境面の維持管理)」が伴うために、不要な土地・家が相続財産として多い場合、相続放棄が増えることが予測されます。

土地所有権の放棄の制度化

現行制度には土地所有権の放棄に関する明確な規定がありません。

管理できなくなった土地所有者が公的機関に相談や委託し、国や地方自治体に土地取得を打診できるなどの仕組みも検討されているようです。

現在、国や地方自治体の財政が厳しいため、財政負担が増えることは、実現が難しいと思います。

 

所有者不明地を公的に活用:新法案を検討

国土交通省は、「所有者不明の土地の有効活用に向けた新法案」を検討しています。

所有者不明の空き地に「5年以上の利用権」を設定して、公園や農産物直売所などの公益性のある事業目的に使えることを主な内容にしています。

用地の取得に対しては、所有者を探す手続きの簡素化、所有者が見つからなかった場合の公有化の判断の簡素化も併せて検討されています。

 

課題は多いが第一歩

法律面、経済面などで「所有者不明地」の対応は課題が多いですが、対策の動きは出てきています

個人の空地・空家が問題になっていますが、後継者がなくて廃業した後の「放置工場・倉庫」も大きな問題になってくると思われます。

家の承継事業の承継を早めに検討することが必要です。

 

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