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経営改善(事業再生)の初期対応:現実を見つめ先の光を感じる

売上不振、顧客のトラブルで売掛金が回収できない、または災害の影響を受けたなどの理由で業績が悪くなり金融機関からの借入金の返済が難しくなった場合、どうしますか?

金融機関に返済を暫く待ってもらうか、返済額を減らしてもらうかなど、何らかのお願いをするしかない場合があります。

この際に金融機関から「経営改善計画」を策定して提出して下さいと言われます。

当事務所では、「認定支援機関」(経営革新等支援機関)として、この「経営改善計画」策定の支援を主に行っています。

この計画策定時の最初の段階の考え方について紹介します。

「現実を見つめ、先の光を感じる」

 

社長の「お気持ち・願い」

社長は自分自身で悩み・考えた末に、どうしようもなくなって我々にご相談に来られる場合が多いです。

そのような状況の中で、「少しの話(表面的な話)」だけを聞いて、あるいは「直近の財務諸表(決算書:貸借対照表・損益計算書)」を見て、機械的に悪い点をコメントしたらどうなりますか?

「そんなことは言われなくてもわかっている」、「ここに来たのはそんなことでない」と受け取られ、ますます暗い気持ちになっていくと思います。

当然、「この人(事務所)に任せた・命運を預けた」という信頼関係を築くことは難しくなります。

まずは、よくお話を聞いて、その中で将来の希望を見い出すことです。

ほとんどの場合「よかれ」と思ってあるいは「やむを得ず」行った結果なので、それを「経営理論」に照らして否定しても何の意味もありません。

お話を聞きながら、あるいは問いかけを行いながら、社長のお気持ち、特に将来どうしたいのかの願いをくみ取ることが最も大切です。

それをくみ取った後で基本的な方向性を示して、それに希望(光)を見出してもらい納得してもらうことが必要です。

通常、最初の面談は、1時間から2時間です。

その面談が終わった後に、顔色や言葉に変化が生じて前向きなお考えに変わることが最初の一歩です。

 

現状の正しい認識(分析)

最初の面談で大きな方向性は示しましたが、現状を正しく把握しないとどうしたら良いかがわかりません。

① 緊急性の把握

まずは、「どこまでお金が持つか?」を把握することです(資金繰り表の作成)。

これを知ることにより、暫定の対策を導くことができます・

・金融機関にはいつ返済を止める必要があるのか

・売掛金の回収を早められないか?または買掛金の支払を遅らせられないか?

・税金等の支払をどうするか?

当面の対策は素早く実施することが必要なので現状をきちんと把握することが必要です。

当然、表面上見えない個人的な借金(簿外債務)や、回収できない売掛金架空在庫などは全て明らかにしてもらわなければなりません。

② 財務上の問題点の解明

「過去3年間の損益計算書」と「直近の試算表」をベースに、財務上の問題点を抽出します。

*架空売上、架空在庫、滞留売掛、滞留在庫も考慮して、真の状況を明確にします。

この問題点から短期的(1~2年間)な財務の対策を導き出します。

金融機関への返済に向けた数値(計数)計画ではこれがメインになります。

③ 事業性の分析と対応

上記の財務上の数値を裏付けて、実効性があるものにするには、定性的な事業性の分析・対策が必要になります。

「将来、市場が見込めない」、「代替技術や商品に代わってしまう」のが明確な中で、既存の延長だけで売上が増える計画を立てても意味がありません。

事業性を考える上で重要なのは「自社の強み」と「ターゲットの絞り込み」で、「強み」を「特定の顧客にフォーカス」してぶつけることです。

「人・物・金」の経営資源は限られていますので、それを有効に適用していくにはこの手しかありません。

 

計画は大局観も大事

金融機関の借入金を減らすだけでは夢がなくやる気もでなくなります(私の人生は借金を返すだけなのか・・・)。

10年後の理想の姿を描いてみましょう。

「こんな会社にして」「こんな商品を開発して」あるいは「隠居して優雅な生活を」、これがあるから支えになり、日々のことに前向きに取り組めるのです。

10年後はある程度漠然な姿を描くことで、また会社の「経営理念」に反映するなどの大まかなもので良いと思います。

その10年後の姿(ゴール)を実現するために、

・5年後の目標・計画

・3年後の目標・計画

・今年の目標・計画

とブレイクダウンを行っていきます。

金融機関からは、主に5年間の計数計画が求められますが、大体の計画は3年間の実施内容で決まってきますので、この3年間を具体的な計画に落とし込んでいきます。

経営資源には限りがありますので、「費用対効果」を考えて優先順位を決めて取り組むことが必要です。

どんな状況になっても、必ず「打つ手」はあります。

日本の法律・制度では、犯罪行為を除いて、経営の失敗で命までを奪うことはありません

効果的な経営改善の方法は、社長が持っている場合がほとんどです。

我々、経営コンサルタントは、その社長のお考えを明確にして、実現できる方策を提供して、その実施を支えることです。

経営は日々動いています、自社や市場の少しの変化も見逃さずにキャッチすることが必要ですので、早めのご相談をお願いします。

 

 

 

 

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