預金と借金の適正額・自宅の守り方(1)
当社((株)事業パートナー九州)が連携しています、数多くの事業再生を成功している(株)事業パートナーの記事を3回シリーズで紹介します。
今回のシリーズでは、借入金・預金の考え方、借金の返済方法、担保が付いた自宅の守り方について紹介します。
経営者の悩みは尽きません。
時には順風満帆で「
つまり、会社の経営が良い時は「
経営をやっていると「結果として出た数字をどう判断し
なぜ、経営者なのに分からないことが沢山あるのでしょうか?
それは、経営者が「そんな勉強はしていない!」ということです。「金属加工の技術」「飲食のメニュー開発」「仕入商品の目利き」など実務に関する知識・経験はありプロですが、「経営」に関しては勉強したことがなく、全くの素人の方が多いのが現状です。
今回は、
今回からの3回にわたって
1.借入金、預金はいくらが適正なのか?
2.返せない借金はどうしたら良いのか?
3.担保が付いている自宅はどうなってしまうのか?
について紹介します。
(1回目) 借入金、預金はいくらが適正なのか?
“借入金”の限度額ってあるのか?
一概には言えませんが「年間売上額の半分位」、できれば「4分の1位」ならば心配ないといえます。しかし、当社に相談に来られる方の中には年間売上以上の人もいます。
ただ、そういう会社は倒産するのかと言うとそんなことはありません。
いくら借入金が多くても、
そのためには、
金利を下げることができれば利息も少なくなります。
例えば、金利2%を1%にできれば利息額は半分になります。
元金を減らすには借入金を返済するしかありません。その方法は財産を売って返すか、
理屈では分かっていても、なかなか上手くいかないから皆さん、
どうにか努力して借入金の額は年間売上の4分の1を超えないというのが理想です。
預金はいくらあれば良いのか?
預金が多くあれば良いというものではありません。
それは、資金の運用の仕方(使い方)が下手だということになります。
つまり、少なければ資金繰りが回らず、
でも、“いくらが適正なのか?”それは、“正味の運転資金+α”
例えば、運送業では、製造業のように製造原価というものがないので、ドライバーや傭車を原価としなければ、固定費とは販売管理費の8割程度であす。
しかし、現実には多くの中小企業の現・預金残額は固定費の1.
せめて固定費の3ヶ月分あれば、経営的には安定するはずですが、そのためには利益を上げなければなりません。
≪今回のポイント≫
借入は年間総額の半分位、預金は固定費の3ヶ月分あれば、
今回の「新型コロナウィルス拡散拡大」の影響により、「インバウンド・国内旅行の壊滅によるホテル・旅館・運輸業・関係する小売業」、「営業自粛による飲食店・イベントに関する業種、スポーツジム、購買意欲の低下による自動車・家電などの販売不振」そして、今後、これらの影響は、製造業や建設業にも及んでいきます。
これに耐えられるところは、「資金(現金・預金)を豊富に持っている」ところです。今回は、あらゆる資金調達手段を駆使して乗り切ることが第一優先ですが、その後の経営では、早期に「固定費の半年分」(今回の件で3ヶ月分では危ういと感じています)は蓄えられる「経営計画を策定して実施すること」が必要です。そのためには、ビジネスモデルの変革を徹底的に検討することがスタートになります。
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