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DXは単なるデジタル化ではありません

菅総理大臣に替わり「デジタル庁」をはじめ、「デジタル化」・「IT化」が話題になっています。

目的は、諸外国に比べ日本の生産性が低いことをデジタル化により改善し国際競争力を高めることです。

経済産業省で研究会を設け、ITシステムのあり方を議論し、2018年5月に『DXレポート~ITシステム「2025年の壁」の克服とDXの本格的な展開~』として、報告書として取りまとめ公表しています。

 

「DX:デジタルトランスフォーメーション」とは?

<経済産業省の定義>

企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること

製品をデジタル化するといった取組みではなく、「デジタルを使ってビジネスモデルに変革を起こすこと」を言います。

IT化・デジタル化は、単純な「非デジタルからデジタルへ」という流れを指すのに対して、DXはそこに「変革」という意味が加わります。つまり、デジタル技術でビジネスや社会、生活が変革されることです。

 

2025年の壁 *既存のシステムがDXが進まない要因になる

各企業は自社が使いやすいようにシステムを長年にわたりカスタム化(自社だけに対応)しています。これにより、システムの老朽化だけでなく、複雑化して、どんなものなのか実態が見えないブラックボックス化が生じます。

ブラックボックス化が解消できなければ、DXが進まないだけでなく、2025年以降、年間・最大12兆円(現在の約3倍)の経済損失が生じる可能性があるといわれています。これが「2025年の壁」です。

経済産業省では2018年12月に「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン」(DX推進ガイドライン)を発表しています。この構成と中小企業での取組みの基本的な考え方を示します、

この中では、大きく2つの構成になっています。

(1)DX推進のための経営のあり方・仕組み

(2)DXを実現する上での基盤となるITシステムの構築

 

(1)DX推進のための経営のあり方・仕組み

DXを検討するにあたり、最も重要なものは、「自社をどのような企業にするか?:方向性」です。すなわち、「事業ドメインを再定義」することです。

・誰に:自社のお客様は誰なのか?

・何を:そのお客様にどんな価値を提供するのか?(商品、サービス)

・どのように:その価値をどのように実現して(生産)、提供していくのか(販売)?

これが明確でないと、いくら「IT化」「DX」と言っても意味がありません。

少子高齢化、デフレ社会の中で出口を探っていたときに、「新型コロナウィルス感染拡大」という大波が押し寄せてきました。これにより様々な企業で「ビジネスモデルの大きな見直し(変革)」が必要になっています。この中でもいち早く変革を行い拡大に転じている企業もあります。

このビジネスモデルの見直しの中で、DXをどう推進していくかを検討していきます。下図はDX推進ガイドラインに示されている「経営のあり方・仕組み」を検討する上での考え方を整理する方向性を示しています。

 

(2)DXを推進する上での基盤となるITシステムの構築

上記の(1)で経営のあり方を決めた後に、DXを進める具体的な体制を造り具体的に実行していきます。中小企業の場合、自社でIT関係に詳しい人材がいないところがほとんどだと思います。当然、実行に当たっては外部に依頼することになると思います。

外部のベンダー企業に依頼する際は、決して丸投げにせず、主体性を持って進めて下さい。高いお金を出してほとんど使えないシステムを導入することになります。

全体のシステム構成を明確にした上で、一部を先行的に実施して、それから徐々に適用範囲を広げることをお勧めします。

 

新内閣になったこともあり、「デジタル化」「IT化」「行政改革」「中小企業再編」「地方銀行再編」など多くの施策・用語が飛び交っています。

この流れに飲み込まれないように、まずは自社の現状を把握し、外部環境の変化を読み取って、方向性を出すことが重要になります。

 

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