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「労働分配率経営」で社員のやる気向上、会社の発展を!!

皆さん、会社の業績をどのように判断してますか?

また、社員の給料をどのように決めていますか?

いくら売上が上がっても、利益が出ていないと会社は発展しません。

また、業績が上がったにもかかわらず、給料が上がらないと、働いている人は「やる気」や「やりがい」を持てません。

会社の利益と社員の給料を連動させることができるのが、「労働分配率経営」です。

前号までに、人手不足とその対応(経営者の変革、社員の「やりがい」)について紹介してきましたが、「労働分配率経営」は社員の「やる気」「やりがい」を引き出し、人材を「人財」にすることができる管理手法です。

 

労働分配率とは?

労働分配率とは、「付加価値」に占める人件費の割合であり、多くの経営指標がある中で、「利益」と「人件費」が連動しているのは、この指標だけです。

式で表すと次のようになります。

● 労働分配率 = 人件費 ÷ 付加価値

付加価値とは、中小企業庁方式では、

 付加価値 = 売上高 - 外部購入価値

*売上から外部に支払う費用を引いたものです

製造業の場合、1,000万円で「材料や部品」を購入し、機械的な加工や組立を行って、5,000万円で製品(装置)を売却すれば、付加価値は「4,000万円」になります。

小売業や卸売業の場合、商品を1,000万円で仕入れて2,000万円で売れば、「1,000万円」が付加価値になります。

 

労働分配率の意味するところ

先に示した「労働分配率の式」で各要素を確認しましょう。

各要素とも、経営に密接に関係していて、内部要因が大半を占めていて、つまり内部努力(意思決定・行動)で改善が可能であることを示しています。

ただし、「売上」だけは景気やお客様の状況に影響を受ける外部要因になり、「売上至上主義の会社」は外部要因のみで経営を改善することになり、非常に難しい経営になります。

売上を上げることを改善策として考えることも可能ですが、「少子高齢化」「人口減少」「経済成長率の鈍化(デフレ感)」の中で、売上が上がる前提で経営を考える時代ではすでになくなっています

付加価値(売上ー外部購入価値)は、主に利益を意味しますので、これが減少すると、人件費が同じであれば「労働分配率」は増加していきます。

倒産企業の大多数は、倒産前に労働分配率が増加するという共通点があります。

業績が悪化し、利益・資金がどんどん減っていくのに、最大の固定費である人件費は据え置き・高止まりで最終的には払えなくなり倒産に至ってしまいます。

 

社員に与える影響

労働分配率経営とは、「付加価値(利益)の変動に応じて人件費」も変動させる手法です。

労働分配率を例えば「50%」に固定した場合を例に説明します。

人件費 = 付加価値(売上ー外部購入価値) × 労働分配率

・付加価値が「2,000万円」の場合、人件費は「1,000万円」になります。

・付加価値を「10%上げて」2,200万円になれば、人件費は「1,100万円」になり、社員の給料の原資は100万円上がり、さらに会社としては「100万円」の資金を得ることができます。

・逆に付加価値が「10%下がり」1,800万円になれば、人件費は「900万円」になり、社員の給料の原資は100万円下がり、会社の利益としても「100万円」減少します(200万円は減少しない)。

労働分配率を一定にし、付加価値(利益)に応じて人件費を変動させることで、会社としてはどのような業績でも一定幅の利益を確保することができます。

この場合、社員はどう思い、どう行動しますか?

「利益が増えれば、給料も増える」「自分が希望する給料をもらうためには、これだけの利益を出さなければならない」、これが明確になると、社員はいかに利益を残し、増やすかを自分から考え始めます

経営を意識した社員が育つ会社になります。

そのためには、「労働分配率経営」の意味をよく理解してもらい、更に必要な全ての経営データを開示し、「見える化」を行わなければなりません。

それは、経営者として強い決意が必要になります。

なぜなら、自分にとって都合が悪いデータも開示しなければならないからです(役員手当、接待費など)。

 

会社と社員の間に、「労働分配率」という共通のものさしができることで、社員が自ら知恵を出して行動し利益(昇給原資)を上げるようになります

その結果で給料が上がると更にやる気が出て、良い成果を出す「人財」になり、定着率が高くなり人手不足の解消にもなります。

会社としての魅力も高まり、良い人材も集まり、その人材が「人財」になり、会社の業績も上がっていきます。

これからは、「増収・増益」ではなく、売上が伸びなくても「増益・昇給」になる経営が求められます。

 

 

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