●★ 経営計画書はどのように作るのか? ★●
前回「経営計画はなぜ必要なのか?」を記載しました。
今回は「経営計画書はどのように作るのか?」を記載します。
経営計画の策定のステップと必要な能力を図に描いたものを示します。
経営計画を策定するには、次の4つの能力が必要と考えています。
まず最初に
(1)あるべき姿を描く力(方向性を決める)
現状分析として、
(2)自社を見つめ直す力
(3)環境変化を読む力
そして、(1)~(3)の内容をもとに
(4)道筋を造る能力
あるべき姿を描く(方向性を決める)
経営計画を策定するためには、「経営者の夢」「理想」「アイデア」などをもとに
「将来どのような企業になっていたいのか?」という「あるべき姿」を明確にすることが重要になります。
現状分析を行う
経営計画は、戦略を実現するために必要な具体的な「施策の行動計画」と、その「行動による結果を数値(目標値)」によって表します。
この数値を算出するためには、その前提となる根拠を明確にしなければなりません。
このため、まずは現状分析を行う必要がでてきます。
A)今、いくらお金があるのか?
B)今、社員数は、社員のレベルはどの位か?
C)自社の問題点はどこにあるのか?
経営計画は、現状から「あるべき姿」に到達するための道筋を示したものです。
道筋を示すためには、自社が現在どのような状況にあるか「現状を正しく把握する」ことが重要になります。
現状の把握には、
内部環境分析(自社を見つめ直す):自社が保有する経営資源や収益構造について分析します
外部環境分析(環境変化を読む):自社を取り巻く経営環境について分析します
*外部環境は刻一刻変化していますので、最新情報を入手することが必要です
一つ一つ計画を作り上げる
経営計画書において、必要な項目はだいたい限られます。
その項目を、以下に示します。
1) 会社概要
2) ビジョン(何年後の姿)
3) 誰に売るかの分析
4) 競合相手は誰かの分析
5) 自社の強みと弱みの分析
6) 事業概要
7) 業務のフロー
8) 人員計画
9) 中期収支計画(3~5年)
10) 短期収支計画(1年)
ここに記載の全てが必要なわけではありません。。
状況に応じて、必要な項目で構成する形が良いです。
効率の良い事業計画書の作成は、基本計画を作成しておいて、必要時に必要な内容を加えて再構成することです。
「経営計画」は金融機関などの外部に示す場合もありますが、策定する目的は「自社の成長」にあります。
計画を立案するだけで満足することなく、活用することが重要です。
毎月、計画と実績を照らし合わせて、分析し、軌道修正を加えて行くことが会社を強くします。
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