日本の生産性が低いのは「中小企業が多い」ことが原因?
「プレジデント誌」で短期集中連載として、小西美術工藝社・社長の「デービッド・アトキンソン」氏(元ゴールドマン・サックス)が、「このビンチが最後のチャンスだ」というタイトルで、日本の産業構造の変革の必要性を指摘しています。
*アトキンソン氏は「日本経済新聞6月12日」にも同様の内容を寄稿しています。
要旨として
1 日本の生産性が低いのは、企業数で約357万社(99.7%)、従業員数で 68.8% を占める中小企業が原因。特に従業員数が数人の「小規模事業者」(約305万社、84.9%)。
2 中小企業は規模が小さいことにより「ヒト・モノ・カネ」の資源が乏しく、やりたくても生産性を上げることができない(力がない)。
3 これを打破するには、
(1)個別企業を成長させる
*ただし、単独で成長できる企業は限られている
(2)M&Aなどで規模を大きくする。中小企業から中堅企業に。
(3)(1)(2)ができない企業は退場
設立10年を経過しても小規模のままで、これまで「5期以上・納税ゼロ」という企業に補助金を出してまで延命させる必要があるのか?
早く退場(廃業)してもらって、そのお客、仕事を優良な企業に渡す方が社会にとっては良い。
アトキンソン氏は「中小企業庁」から「企業育成庁」に変わることを提唱しています。
中小企業を現状のまま延命させるのではなく、中小企業が規模を拡大できるように成長を促して、それができないところには、支援・補助はしなく、場合によっては退場してもらう。
現在の政府の施策は、アトキンソン氏が提唱している内容に方向は合っていると思っています。
「やる気があって、計画的に事業展開をする企業には、補助金や税制の面で優遇する」
「やる気がなくて、ドンブリ勘定経営の企業は市場から徹底してもらう」
*撤退や事業承継(M&A含む)に関する補助金もあり、撤退を促す施策も行っています。
ただし、今回の「新型コロナウィルス」に対する施策では、ほぼ全ての中小企業に支援をしています。今回の「持続化給付金」や「追加融資」で延命した企業は、今後の経営状況や市場の状況によって苦しくなり廃業・倒産に向かう可能性もあります。
当社は、中小企業の「事業再生」「M&A」をメインに取り組んでいます。
「事業再生」としては、現在の「財務状況」、「事業状況(自社と外部環境の分析)」を把握し、課題を明確にしてその対策を立案します。
状況によっては、債務(借金)の減額対応、廃業支援も行います。
「M&A」に関しては、小規模M&Aマッチングサイト「バトンズ」を利用して、売却及び購入の両面で支援します。
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