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「リスケ」が認められる経営改善計画とは

銀行に借金の返済を一時的に止めてもらったり、減額してもらったりすることを「リスケジュール(リスケ)」と言います。

リスケについてはこちらをご覧下さい

この「リスケ」を銀行に認めてもらうためには、「経営改善計画」を策定して了承してもらう必要があります。

その「経営改善計画」の中には次の項目に関して数値的な約束事を入れる必要があります。

(1)経常収支の赤字をいつ脱出できるのか?

(2)債務超過をいつ解消できるか?

(3)何年で借金を全額返せるか?

「リスケ」をお願いする企業は、赤字であり、債務超過であり、いつ借金を完全に返せるかがわからない状態になっています。

これをいつ改善できるかを「経営改善計画」の中で明確にしていきます。

この計画のことを『実抜計画』『合実計画』という表現をしています。

・実抜計画:実現可能性の高い抜本的な経営再建計画

・合実計画:合理的かつ実現可能性の高い抜本的な経営改善計画

実抜計画と合実計画の違いは、対象の企業の経営状態が銀行が見る「債務者区分」のどこに位置しているかにあります。

債務者区分が「要管理先(不良債権)」にある企業を、正常債権と言われる「要注意先」にランクを上げるための計画が『実抜計画』です。

債務者区分が「破綻懸念先(不良債権)」にある企業を、不良債権ではあるが、正常債権に近い「要管理先」にランクを上げるための計画が『合実計画』です。なお、ゴールを「要管理先」を飛び越して「要注意先」に上げる計画を策定することも可能です。

次表に先に示した3つの数値で、両計画の違いは「債務超過の解消までの期間」です。「破綻懸念先」に位置する企業は債務超過額が大きいので、それを解消する期間を長く設定しています。

 

(1)経常利益の黒字化

赤字が続けば資金がなくなり事業継続ができなくなります。事業を継続するには利益を出すことが必要です。

3年以内に黒字にならない計画を銀行は認めてくれません

 

(2)債務超過の解消

債務超過とは、財産から借金を引いた額がマイナスになることで、貸借対照表の純資産(=資産-負債)がマイナスであることを意味します。企業が持っている全ての財産を換金したとしても全ての借金を支払うことができません。

そのため経営改善計画の実施期間が終了した時点で、残りの借金は「借換融資」になり、「借換融資」は「新規融資」と同じ扱いになるので、5年以内にその債務超過の状態を解消する経営改善計画でなければ承認できないというのが「実抜」の基準であり、10年以内というのが「合実」の基準です。

ここでは、決算書上の債務超過解消ではなく、「実質債務超過」の解消が求められます。

「実質債務超過」とは、企業の財産を実際に借金の返済に充てるために売却して換金したら幾らになるか、ということを調べて、その実際の財産額から借金額を差し引いた純資産額のことを言います。

企業の財産に土地がある場合、決算書には取得金額が記載されるはずですが、実際に売却したらそれと同額であることはほとんどありません。また、ゴルフ会員権の中には、実際にゴルフ場が倒産して売却が不可能になっている場合もあります。こうした資産を一つ一つ実際に売却した場合の価格に置き直して財産額を求めて、そこから実際の借金額を引きます。

 

(3)借金を何年で返せるか?

経営改善計画の終了の期(債務超過の解消期)の企業の経営状態で何年先に借金を全額返せるかを示します。

何年で返せるか=借金総額÷フリーキャッシュフロー(FCF)

*FCF=営業キャッシュフロー+投資キャッシュフロー

このFCFの代わりに「簡易キャッシュフロー」を使ってもかまいません。

簡易キャッシュフロー=当期純利益+減価償却費

減価償却費は、資金が外部に出ない費用なので、返済原資に充てることができます。ただし、設備の更新や突発的な費用発生の可能性があり、余裕をみて、簡易キャッシュフローの80%を返済にまわすという場合もあります。

 

3つの基準が満たせない場合

銀行が「リスケ」を了承する場合は、先に示した3つの条件を満たす経営改善計画書を策定する必要があります。ただし、経営状況が悪く、これを満たせない場合は、暫定的に3年程度の経営改善計画を策定するのが慣例になっています。

この暫定計画の終了時点の経営状況(収益力、純資産額など)が、次に、実抜・合実の基準に適合する経営改善計画を策定するのに可能な水準であると判断されれば、暫定リスケを認めてもらえる可能性があります。

無理な計画を立てるのではなく、3年間の猶予期間を申請するべきです。

 

経営改善計画の策定には補助金が使えます

当社は、認定支援機関として経営改善計画策定の支援を行っています。この計画策定の支援の報酬に対して、補助金が使用できますので、お問い合せ下さい。

補助金についてはこちらをご覧下さい

認定支援機関の業務についてはこちらをご覧下さい

 

 

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