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法律・制度に準じた私的再生の進め方

前回、事業再生を大きく分けると「法的再生と私的再生」があり、その中の「法的再生」について紹介しました。

法的再生についてはこちらをご覧下さい。

事業再生の種類を再度示します。

 

私的再生

「私的再生」は、債務者が、債権者との直接交渉により、債務(借金)の整理を進めながら事業再生を行うものです。債権者との協議や私的な債権者集会などにより再建計画の同意を得つつ、事業の再生を図ります。

私的再生では、民事再生などの法的手続きと異なり、再生計画が成立するには債権者全員の同意が必要となるため、反対者がでないように慎重に進める必要があります。

しかし、法律で定められた手続きを行わなくてもよいので、非常に柔軟に進めることができます。

例えば、金融機関に債権放棄を要請しても、事業継続をする上で継続取引が必要な仕入先企業に対しては債権放棄を要請しない、といった措置が可能です。

また、私的整理であれば、関係者だけの話し合いによって行われるので公表が控えられるので、社会的信用を維持しながら再生に取り組むことができます。

その一方で、債権者の中でが一人でも反対していると、再生計画案が成立しないというデメリットがあります。また、裁判所のような公権力が介入しないため、手続きに不公正なふるまいが紛れ込んだり、あらぬ妨害が生じたりする可能性があります。

私的再生には、危険性もありますが、社会的信用を保ちながら再生に取り組める点で、当社では、安易に法的再生に行かずに、私的再生を徹底的に検討し最善の道を探ります

ここでは、私的再生の各種の方法を紹介します。

 

準則型の私的再生

私的再生は、裁判所の関与はありませんが、一定の規則にのっとり債権者と債務者の交渉を進めやすくする「準則型」があります。

 

私的整理ガイドライン

2001年に全国銀行協会などの金融機関や有識者により作成された私的整理(私的再生)に関するガイドラインであり、私的整理の準則、手続きの方法について定められています。このガイドラインは、その後に作成された様々な「準則型」のベースになっているもので、中心となる考え方や手順はこれに準じています。

しかし、中小企業に適さない内容や主要債権者(主にメインバンク)が債務整理の実行主体として大きな役割を担っていますが債権カットなどの対応ができなく、実際の運用事例はさほど多くありません。

 

中小企業再生支援協議会による支援協議会スキーム

私的整理ガイドラインを踏まえつつ、より中小企業の特性や地域の特性を考慮したものがこのスキームです。全国の中小企業再生協議会に持ち込まれた案件のすべてに適用されており、事例が多くてノウハウも蓄積されているところに特徴があります。

私的整理ガイドラインとの大きな違いは、債務整理の実行主体として、主要債権者が大きな役割を果たすのではなく、第三者となる中小企業再生支援協議会が担う点です。中小企業再生支援協議会は公的な行政組織なので、公平性が担保されており、法的再生に近い制度といえます。債務超過の解消も5年以内を目処としており、3年以内を目処とする私的整理ガイドラインよりも緩やかな制度になっています。

また、中小企業融資の多くに関与している信用保証協会を債権者として明確化しているのも特徴で、各都道府県の信用保証協会の承認を得やすいため、中小企業の事業再生に適しています。

 

特定認証ADR手続き

ADRとは「裁判によらない紛争解決手続きのことです。公表の必要がないため、重要な取引先との関係を維持しつつ、 第三者的立場の組織がADR機関になり、裁判所に代わって債務整理を進めるので、比較的公正性を担保しやすい制度です。

現在は、「事業再生実務家協会(JATP)」がADR機関となって、事業計画の検証や金融機関との調整を行っています。

特に上場企業は再生期間中も上場の維持が可能であり、大企業の再生に活用されています。

 

地域経済活性化機構(REVIC)

2009年10月に設立された「株式会社企業再生支援機構(ETIC)」を前身とする官民ファンド(2013年3月に商号変更)であり、経営人材の投入や投融資など総合的な再生支援を行います。金融機関への債権の買取りや金融機関調整も行います。

地方の中堅企業、大企業を対象にしています。

 

各準則型の私的再生のまとめ

上記に示した3つの準則型の私的再生(推進機関)を表に示します。

 

非準則型の私的再生

当社が行っている事業再生は、この「非準則型の私的再生」に分類されます。

「非準則型」の私的再生は、債務整理の手続きなどについての規則はありません。会社法や債権法、民法などの関連法律を活用しながら進めるものです。「非準則型」ですが、基本的には、「私的整理ガイドライン」に沿ったルールで進めます。

企業規模が大きく、債権額も大きく、債権者と債務者との調整に大きな問題がある場合は「準則型」を使う場合がありますが、多くの中小企業の事業再生は「非準則型の私的再生」で行われています。

 

事業再生が必要と感じたら

まずは、当社にお問い合わせ下さい。素人の判断で金融機関や上記の中小企業再生支援協議会などに相談すると、画一的な対応により、結果的に再生ができなくなる可能性があります。当社では、これまでの経験に基づく、各企業の現状・将来に適合した事業再生の進め方を検討します。

 

 

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