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2021年倒産件数・57年ぶり低水準~本年は反転増の懸念~

2022年1月13日に東京商工リサーチから2021年の倒産件数の調査結果が発表されています。

それによると、

前年の2020年に比べ、22%少ない「6,030件」で、

1964年(昭和39年)の「4,212件」に次ぐ57年ぶりの低水準になっています。

1980年(昭和55年)からの倒産件数の推移を示します。

*中小企業白書2021年版に記載のグラフに2021年の数値を加えています

 

2021年当初は、コロナ禍の影響で倒産が増えるという予測もありましたが、結果的には倒産件数は大きく減少しました。2008年・2009年はリーマンショックにより倒産件数は増えましたが、その後が減少し、2015年からの5年間は「約8,000件」で落ち着いていました。その後のコロナ禍の2020年・2021年は更に減少しています。

★ ただし、倒産でない「休廃業・解散」はこの動きとは違っています(次号で紹介します)

 

コロナ禍で倒産が少ない理由

最大の理由は、政府や金融機関が巨額の資金を融通して企業の「資金繰り」を支えたことです。

給付金・助成金の支給

コロナ禍の影響を受ける事業者の事業継続をした下支えするため、持続化給付金や家賃支援給付金などの施策が実施されました。

一例として、持続化給付金の給付件数の推移を示します。(中小企業白書2021年版)

融資・保証・条件変更

政府系の(株)日本政策金融公庫や(株)商工組合中央金庫では「新型コロナウィルス特別貸付」を行い、更に信用保証協会の信用保証(セーフネット保証:4号、5号、危機関連保証)制度が立ち上がり、民間金融機関による実質無利子・無担保融資が多く行われました。

各融資の状況は以前の記事は、

危機を乗り越える力・2021年の当社の振り返り をご覧下さい。

 

現在の状況をどう考えるか?

一言で表すと『嵐の前の静けさ』ではないでしょうか。

「コロナ第6波」による経済の停滞

新型コロナウィルスの「第5波の感染」が2021年の9月に沈静化して10月から年末年始にかけて人の動きが活発になり、景気拡大の動きが見られました。

しかし、2022年に入り、感染力が強いコロナの新変異型「オミクロン株」が急速に広がりだしています。幸い重症化のリスクは少ないとのことですが、感染者数とその濃厚接触者数の増加により、多くの方が自宅療養・待機になり、病院や介護施設をはじめ公共機関、民間機関でも活動に制約がでています。

今後、一時的に客足が回復した「外食業」「宿泊業」なども再び制限を受けることになります。

原料高・人手不足が重荷に

2021年の春から自動車産業をはじめ多くの産業で深刻になった半導体などの電子部品の供給問題は徐々に緩和され、生産活動の回復が見られるようになりました。

電子部品の供給問題の記事はこちら

昨年後半から、原油高に始まり、各種の原材料が値上がりし、中小企業ではその値上がりを納入先である大企業への納入品の価格に転嫁できていないとの報道もあります。また、直近では食品の値上がりが相次いで消費活動の停滞に影響を与えつつあります。

また、経済活動の活発化とともに、これまで沈静化していた「人手不足」が深刻になり、十分に生産や販売ができていない企業もでています。

中小企業の過剰債務

先に示したように、金融機関による緊急融資で、企業によっては「借り過ぎ(過剰債務)」の状態になっているところもあります。また、その借入金の返済が始まっているところもあります。

(2022年1月14日の日本経済新聞の記事から)

「日本政策金融公庫では、コロナ対応融資の56%で元金の返済が始まっている。一方、8%の企業は返済猶予や追加融資を受けている。想定の中では最悪の水準だ。『返済猶予や追加融資イコール倒産』ではないが、コロナ禍が本格化して1年ほどで融資を受けた企業の1割が返済に支障を来している状況は深刻だ。」

また、「信用保証協会による代位弁済が、2021年の10月から増えている」との記載があり、資金繰りに困っている企業が増えていることが推察されます(倒産・廃業の予備軍)。

後継者不在

金融機関が融資をする際、現在の経営者が高齢の場合、後継者の有無が融資判断に大きな影響を与えます。当然、後継者がいる場合は長期的な返済が見込めますが、後継者がいない場合は貸したお金を回収することが難しくなります。そのため、後継者不在によって資金繰りが回らなくなる可能性もあります。

増える廃業

次回に2021年を含めた「休廃業の推移」を示しますが、東京商工リサーチの調査結果では、2020年は「49,698件」で、2013年「34,800件」の「1.4倍」になっています。

倒産には至らないが、財産が借金よりも多い状態(資産超過)で廃業しているところが多くあります。

 

当社の重点施策:廃業支援

先に当社の202年の取組み内容を示しました。

当社の2022年の取組み内容はこちら

その中で、これから増加する「廃業」の各種支援に重点的に取り組んで行きます。

子どもなどの親族の承継が減る中で、「従業員やその他の第3者への承継」更に「会社の売却(M&A)」が注目されています。事業が継続される面では、M&Aなどは有益な手法ですが様々な理由で難しいのが現実です。

倒産を避けて廃業の道を選択する経営者が今後増えていくと思われます。M&Aの支援者も少ないですが、廃業する経営者に寄り添って最適な施策を進めるコンサルタントはもっと少ないのが現状です。

今後、当社の廃業支援に関して順次紹介していきます。次回は直近の休廃業の状況について紹介します。

 

 

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