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会社をどう終了させるかを考える

休廃業・解散の状況

前号で、2021年の倒産に関しては、前の年と比べて22%少ない「6,030件」と57年ぶりの低水準であることを紹介しました。その要因として、コロナ禍対策としての政府主導の「給付金・助成金の支給」「融資、信用保証による貸付」などによる資金援助があげられます。

倒産に関する記事はこちら

2022年1月18日に、東京商工リサーチから2021年の「休廃業・解散」状況が示されています。

これによると、前年よりも減少していますが、過去3番目に多い件数になっています。倒産は少ないが休廃業等は高い水準になっています。実際、当社にも廃業の相談が増えてきています。

 

前年と異なる現象も見られる

件数は前年よりも若干減っていますが、「コロナ禍の影響」と考えられる変化も見られます。

黒字企業が減少

2020年の黒字企業の休廃業等:61.5%

2021年の黒字企業の休廃業等:56.5%

すなわち、2021年は前年と比べて、赤字の状態で休廃業等に至った企業が増えていることを示しています。

「黒字率」は2001年は「73.0%」と最高で、その後、緩やかに減少していましたが、「60%」を割ったのは初めてです。コロナ禍での経営環境の激変が企業の損益に大きな影響を与え、休廃業の決断を促した可能性があります。

これまでは、黒字で資金的に余裕を持って廃業していた企業が多かったのに対して、最近は赤字になって慌てて廃業したところが増えたと推察されます。

 

M&Aは増えているが難しい

強制的に会社を閉じる「倒産」以外の中小企業の自主的な着地点としては次の3つの方法があります。

(1)「廃業」:会社を廃業させる

(2)「承継」:社長を交代する

(3)「M&A」:会社を売却する

経営者の高齢化が進み大承継時代を迎えている中で、政府は「M&A」の推進に力を入れ、補助金も制度化しています。

(参考)M&Aの推移

下図のように確かにM&Aの成立件数は増えていますが、「休廃業の総数:約44,000件」に対して「M&Aの総数:約4,300件」とM&Aは休廃業等の一割とまだまだ少ないのが現状です。

M&Aによる売却を進めている内に、時間とともに赤字が増えて、財産を残して廃業できたものが、借金の方が多くなってしまう可能性もあります。

 

廃業を基準に進める

M&Aは相手があるのに対して、廃業は自分の意思で進めることができます。

会社の終わりに正面から向き合い、廃業という着地点を視野に入れながら、会社の着地問題に取り組むことが必要と考えています。

まずは、廃業をベースにして現状の調査を行い、課題を抽出し、その課題に対する対応を計画にまとめる。

その一連の作業の中でM&Aの可能性があるなら、期限を決めてM&Aに挑戦し、不成立の場合は損失が少ない間に廃業するのも一つの進め方と考えています。

倒産が増えることは社会的な損失が大きくなりますが、円満な(損失が少ない)廃業が増えることは悪いことではないと考えています。

 

 

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