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中小企業は価格を上げて生き延びる!

外国料理レストランを開業、調理師を外国から呼び寄せる

当社「(株)事業パートナー九州」の関連会社で、外国人材の活用を支援している「(株)ビザアシスト」で実施している業務を最初に紹介します。

外国人の調理師を日本に呼ぶ場合、出入国在留管理局(入管)から在留資格の認定を受ける必要があり、この認定の申請支援を行っています。

認定を得るためには、「事業計画」を策定して、このレストランが経営上問題なく、外国人調理師にきちんと給料を払えることを示します。

今回は、この「事業計画」の策定支援も含めて受任しました。

現時点(2022年5月15日)は、店の内装工事がほぼ終了し、営業許可を得るための保健所の調査を受ける段階です。

料理面では、メニュー(単品料理・コース料理)を考案し、試作・評価を行っています。まずは、日本人スタッフでプレオープンし、その後、外国人調理師が入国した段階で本格的に営業します。

ここで、検討しなければならないのは、

・お客さんの設定(ターゲット

・それに合うメニューと価格設定

・店の雰囲気  です。

この最初の設定を誤ると、店の経営がうまくいかなくて、早期に店じまいに追い込まれてしまいます。

レストランを運営する会社は、コロナ禍の中でも、本業の小売業である程度の利益を出していて、当面の資金繰りは問題ありません。ただし、このレストランで大きな赤字を出すことになれば、会社全体が傾くことになりますので、きちんとした計画とその後の管理が必要になります。スタートが大事になります。

 

飲食業界の現状

コロナ禍で国内の飲食店の多くが存亡の危機に瀕しています。緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の発動はなく、営業上の制限がない状態ですが、客足はコロナ禍以前には戻っていません

更に、直近は、円安による輸入食材の高騰、産地の気候不順による不作での農作物の価格上昇により、更に向かい風が吹き付ける状況になっています。

大手の飲食のチェーン店では、値上げを行うことが報道されつつありますが、小さな飲食店では、なかなか値上げに踏み込めない状況ではないでしょうか?

 

この苦境を脱するには?

この厳しい環境を機会に、経営者は、開店した当初に立ち戻って、現在の店をいかに繁栄店にするかを真剣に考え、行動する必要があります。

1 何のために自分は飲食業をやるのかを再度考える

現在、飲食店を経営している人の開業動機は幾つかあるかと思います。

(1)料理を作ることが好きだから

(2)家業だから(跡を継いだ)

(3)儲かりそうだから

(4)長く飲食店で働いてきたから独立したい

(5)場所があるから    など

日本の飲食店の平均的な営業利益は「10%以下」です。このため、お金儲け(利益を得る)の面では苦しく、よほど飲食店が好きか、何らかの使命や心の拠り所がないと長くは続かない業種です。

現在の自身の年齢や自店の経営状況によっても異なりますが、今一度「飲食店を経営している本当の目的・意義」を自覚して、精神的な支えにすることが重要です。

 

2 店の売るべき商品は何かを決める

飲食業の場合、大衆食堂から個別の専門店まで業態は広く、業態別にその目的を明確にして、その中で何を売るかを決めることが必要です。ここが不明確(あやふや)だとお客様に「訴える力(集客力)」が弱くなります。

「売るべき商品」とは、次の観点で決めていきます。

(1)料理(メニュー)

(2)内装や雰囲気(店のコンセプトに合わせる)

(3)安いか高いかの価格(大衆か、高級か)

(4)接客(家庭的接客、高級店接客、マニュアル接客など)

(5)利便性(駅の近く、駐車場など)

これらの選択で大切なことは「あれもこれもと欲張らないで絞ること」です。店側が明確に主張しないとお客様に伝わりません。

 

3 利益を出すための売上と経費と利益の枠組みを決める

飲食店の経営者の多くは、理論的に経営方法を学んでいなく、素人経営者が多い状況です。このため、今後、商売を継続していくには、現在の自店の経営を財務的に再度、見直す必要があります。

その手順を示します。

(1)銀行からの借入金などの返済期間を「3年~7年」以内として、必要な当期純利益額を算出する。

(2)(1)から算出された金額を元に必要な営業利益を計算する。

*飲食店の平均的な営業利益率は、売上の3%から10%程度

(3)販売管理費の総額を支払うのに必要な売上総利益額を計算する。

(4)必要な売上総利益を確保するために必要な売上高を計算する。

※飲食業において計算指数の一つに「FLコスト」があります。(F)は原価率、(L)は人件費率。FLコストは60%が上限。平均値としては、仕入率:35%、人件費率:25%、合計60%。ただし、業態によって多少異なる。

 

4 店のコンセプトに合わせて客単価と客数を決める

第一に店のコンセプト(お客様に自店の魅力と買ってもらえる商品)を決めます。

次にそのコンセプトの価値に見合った客単価を決めます。

最初のコンセプトがぶれると店の「ファン」を作ることができませんので、「コンセプト⇒客単価」が重要です。

 

5 飲料と料理とで利益配分を決める

戦略として「飲み物と料理」で利益配分を明確にします。先に示した原価率は「飲み物と料理を合計したものの比率」。

<戦略(例)>

● 飲み物で売上総利益の60%を確保。

● 料理で売上総利益の40%を確保。

*業態によっては逆の場合もある

 

6 最良のオペレーションを考える

飲食業の場合、現在も今後も「人手不足」は絶対的課題です。いかに人手を少なくして業務をこなすかが重要になります。

そのための対策として、例として、次の方法があります。

・(便利な)調理器具の活用

・調理場、ホールを含めて最小限で済む人の働き方の工夫

・お客様の多い時間帯に従業員を集中させる  など

 

外国料理のレストランの今後

冒頭の外国料理のレストランに関しても、上記に記載した「コンセプト」が重要になります。

飲食業の場合、安かろう・悪かろう(美味しくない)では長続きしません

他の店と差別化できる「外国料理」を、更に本場のシェフ(調理師)が料理をするので、良い食材を使って、工夫を凝らした「料理」や外国ならではの「飲み物」を提供し、利益を確保できる方向で検討を進めていきます。

最初は、集客の面で苦労する可能性は高いですが、良い雰囲気で美味しい料理を提供することで、固定客を増やしていく計画で取り組んで行きます。

 

中小企業が今後生き延びるには

飲食業以外の中小企業にとっても、商品あるいは製品の価格をどう決めるかは、死活問題になります。

 

適正な売価を設定する

原油、鉄、アルミなどの資源価格の上昇分あるいは食材等の原材料分の上昇分は、お客様にお願いをして価格を上げてもらう努力が必要です。

利益が少ない、赤字でも商売をすることは、理由があって一時的であれば許容ができるかもしれませんが、継続的に続けることは意味はありません。

ただ値上げを依頼しても聞き入れてもらえない可能性はあります。

値上げをしてもお客様から買ってもらえる商品・サービスを社内一丸となって考え出します。お客様は「自分の利益が見えれば納得する」ものです。

他にない、または飛び抜けている商品・サービス、新たな商品を提供することによって値上げを認めてもらえます。

現在は、大企業が値上げを続々と発表していますので、今は値上げが許される時期にはなっています。

要は、お客様が「納得」「欲しい」という商品やサービスを高く売ることです。

死ぬほど考えれば、一つや二つのアイデアは出てきます。

 

経費削減をどうするか?

経費の削減についてのポイントは次の2点です。

(1)働き方改革を断行し、仕事のやり方、手順の見直しでムダを省く

(2)DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進

人間がやっている仕事をやって、ソフトや機械にやってもらうことを真剣に考え、実行する。

 

これからは、売上を増やして利益を上げるやり方は大企業しかできなくなります。

中小企業は、価格を上げて、少しの売上でも利益を多く取れる戦略に変えて行かなければなりません。

これから、2024年末までは、コロナ禍に加えて、原材料の高騰、人手不足、品不足、人口減少、SDGsへの取組みなどという課題が加算されます。

これまでの経営のやり方、経営戦略では通じなくなります。経営の減点に立ち返って、事業計画をしっかりと策定してはどうでしょうか・

2025年からは、これまでの低迷を吹き飛ばす「リベンジ消費」が期待されます。この時に向かって、準備を行う時期です。

 

 

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