2026年:厳選される高度人材の活用
外国人高度人材の政策の転換
2026年の年頭を迎え、日本の外国人材政策は新たな段階に入りました。
これまで続いてきた「人手不足を背景とした受入れ拡大」の流れは、2025年を境に、「厳選」「質の重視」「実態確認」へと明確に転換しています。
特に、高度人材と位置付けられる
・在留資格「経営・管理」
・在留資格「技術・人文知識・国際業務」
については、審査の厳格化と実態調査の強化が顕著になっています。
本稿では、2026年以降の企業経営に大きな影響を与える高度人材活用の最新動向を整理し、企業が備えるべきポイント、そして行政書士が果たすべき役割について解説します。
1.在留資格「経営・管理」の要件見直し
― 2025年10月16日施行の制度改正の意味 ―
(1)「経営・管理」ビザとは
在留資格「経営・管理」は、外国人が日本で
・会社を設立し
・事業を経営・管理する
ことを前提とした、いわば外国人起業家・経営者向けの在留資格です。
これまでは、一定の資本金や事業所の確保といった形式要件を満たせば、比較的取得しやすい在留資格と認識されていました。
しかし、2025年10月16日施行の制度見直しにより、この流れは大きく変わりました。
(2)会社経営の「実態」が厳しく審査される時代へ
今回の見直しで最も重要なポイントは、「会社経営の実態」が厳格に審査されるようになったことです。
具体的には、
・資本金や投資額の妥当性
・事業内容の具体性・継続性
・従業員の雇用実態
・売上・取引の実在性
など、形式ではなく実質が重視されます。
いわゆる
「ビザ取得を目的とした名ばかり会社」
「事業実態の乏しいペーパーカンパニー」
については、明確に排除される方向性が示されました。
一方で、
本気で日本で事業を行い、雇用を生み、地域経済に貢献する外国人経営者にとっては、正当に評価される環境が整いつつあるとも言えます。
2.「技術・人文知識・国際業務」ビザの審査厳格化
― 経験と業務内容の「整合性」がこれまで以上に重要に ―
(1)高度人材受入れの中心となる在留資格
「技術・人文知識・国際業務」(いわゆる技・人・国)は、外国人エンジニア、通訳、営業、企画、管理職など、高度人材受入れの中心となる在留資格です。
しかし近年、
・名目上は高度業務
・実態は現場作業中心
といったケースが問題視されるようになりました。
(2)学歴・職歴と業務内容の関係が厳格化
2025年以降の審査では、「経験(学歴・職歴)」と「実際の業務内容」の関係性が、これまで以上に厳しくチェックされています。
例えば、
・大学での専攻内容と職務内容が合致しているか
・職歴が業務内容を裏付けているか
といった点が、具体的に確認されます。
「とりあえず技・人・国で採用する」といった安易な判断は、不許可や更新不許可のリスクを高めることになります。
(3)派遣形態に対する審査の厳格化
また、派遣会社を通じた雇用形態についても、実質的な指揮命令関係が厳しく確認される傾向があります。
名目上は高度業務であっても、実際には派遣先で現場作業に従事している場合、資格外活動と判断されるリスクが高まります。
(4)実態調査の強化と資格外活動の取り締まり
2025年以降、入管当局による
・事業所への立入調査
・業務内容のヒアリング
といった実態調査が強化されています。
特に、「技・人・国で許可を受けながら、現場作業を主として行わせていた」ケースについては、企業・外国人双方に大きなリスクが生じます。
(5)不適切な紹介業者(ブローカー)への取り締まり
加えて、
・不適切な職業紹介
・虚偽説明による就職斡旋
を行うブローカーへの取り締まりも強化されています。
企業側も「紹介されたから安心」ではなく、採用責任を自ら負う姿勢が求められます。
3.高度人材活用時代における企業の注意点
2026年以降、高度人材を活用する企業には、次の視点が不可欠になります。
・在留資格の趣旨を正確に理解する
・実態と申請内容を一致させる
・業務内容の設計を慎重に行う
・専門家と連携し、リスクを事前に回避する
高度人材は「便利な労働力」ではなく、企業の成長を支える重要な経営資源です。
4.当事務所に依頼・相談するメリット
― 高度人材活用を「経営戦略」として支援 ―
当事務所では、高度人材活用を単なる在留資格手続きとしてではなく、経営戦略の一部として支援しています。
(1)豊富な申請・許可実績
これまで多数の
・経営・管理
・技術・人文知識・国際業務
の申請・更新を支援し、実態に即した申請で高い採択率を維持しています。
(2)経営革新等支援機関としての強み
当事務所は、経済産業省(中小企業庁)から「経営革新等支援機関」として認定されています。
そのため、
・事業計画の策定
・経営状況を踏まえた人材戦略
・外国人材採用に関する実務的助言
まで一体で支援が可能です。
(3)会社の実情に応じた実務的アドバイス
会社の業種・規模・成長段階を踏まえ、
・本当にその在留資格が適切か
・将来の更新・永住を見据えた設計
といった点まで含めて助言します。
まとめ:高度人材は「選ばれる企業」に集まる時代へ
2026年以降、高度人材の受入れは、「誰でも受け入れられる時代」から「選ばれる企業だけが活用できる時代」へと移行していきます。
制度を正しく理解し、実態に即した外国人材活用を行うことが、企業の信頼と成長につながります。
高度人材の採用・在留資格でお悩みの企業様は、ぜひ早い段階で専門家にご相談ください。
当事務所は、外国人材活用を企業の力に変えるパートナーとして、2026年も伴走支援を続けてまいります。
前後の記事
- 前の記事
- 2026年 年頭にあたって