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経営戦略(1)経営戦略とは?

(本記事は、2015年10月に書いたものを2020年10月に一部修正を加えています)

経営戦略の必要性

これまで、「経営・業務の改善」として、「5S活動」「課題解決のステップ」について紹介しました。

これらの活動は、「会社の基礎体力」をつけるという面で、基本的なものです。

ただし、右肩上がりで市場が成長していた一昔前(かなり前)では、基礎体力を付けて、定石通りの経営を実施していれば、会社は成長していきました。

また、市場が成長していたので、競合先と横並びのこと、追従することを実施していれば、それなりの業績を上げることができました。

例えば、大手電機メーカーは、同じ製品ラインナップを持っていれば、それなりに売れたものです。

しかし、ここ10年位は、消費者に支持されないもの、特に「特色がないもの」は、売れなくなってきています。

また、一昔前の家電は、「日本製」が安心感がありましたが、今では、韓国製、中国製を抵抗なく消費者が選ぶようになっています。

逆に、中国人の観光客が「高価な日本製の家電」を買う現象もあり、消費者は、「機能と価格」それに「感性」を考慮した選択をしています。

現在は、「現状維持の守りの経営」から「成長のために変化する攻めの経営」を行わなければ、会社の存続が危うくなってきます。

経営資源があるうちに、次の発展のために「次の手」を打っておく必要があります。

この「次の手」を考えて、実行するのが「経営戦略」です。

なお、先に紹介しました「5S活動」や「問題解決のステップ」のレベルを上げることは、これから紹介する「経営戦略」を実施する上で必要なものです。

 

経営戦略とは

私が読んだ本では、「経営戦略」とは、「企業(会社)独自の基本概念に立脚し、将来の企業ビジョンを達成するための進むべき方向性を示すシナリオ」と定義されています。

私の解釈では、「現状の正しい認識」に基づき、「将来の姿」を描き、それを実現するための「シナリオ」を考えて実施することと思っています。

現状の正しい認識は、「自社の状況」及び「自社を取り巻く環境」の両面について必要で(己を知る、相手を知る)、この現状認識が間違っているとその後に検討することが無駄になります。

「現状の正しい認識」をした上で、次のことを実施することと思っています。

 

1.5年後の自社が実施する事業領域を設定する(事業ドメイン)

書籍によっては、将来の姿として「10年後」と説明されていますが、市場や技術、経済状況などの環境の変化の速さを考慮すると、10年後を描くことは難しいと思いますので、ここでは「5年後の姿」、「5年後に自社がどうなっているか、どうあるべきか」と設定しました。

この「将来の事業領域」は、「正しい現状の認識」に基づいて、現在実施している事業領域」から変わる可能性があります。

 

2.その事業領域の中で、どうやって「競争優位」を築くのか

設定した「将来の事業領域」の中で、どうやって、優位性を持つか、これを考えていくのが次のステップです。

このステップが通常言われている「戦略」になり、「資源の集中と重点化」(選択と集中)が主要な検討内容になります。

総花的な対応では、限られた資産が分散され、中途半端になり、効果が得られなくなります。

戦略は、項目(対象)別に立案するのが効果的です。

① 事業戦略:競合戦略、得意先戦略、仕入先・協力会社戦略など

② 機能分野別戦略:製品開発(R&D)戦略、マーケティング戦略、生産戦略、組織・人事戦略、財務戦略など

 

3.実施計画に落とし込む

各戦略が決定されたら、各戦略ごとに実施計画を立てて、具体的に実施しなければ意味がありません。

実施計画を立てるには、「数値目標」が必要になります。

5年後の「数値目標」を設定して、それを各年度ごとに落とし込んで、「その数値目標を実施するために何をするのか」を決めていきます。

計画は、「長期の5年計画」、「中期の3年計画」、「短期の1年(または半年)計画」を立てるのが理想です。

この数値目標があることにより、より「戦略」の内容が意味をなしてくると思います。

 

今回は、「経営戦略」について、その必要性と全体像を私が理解していることについて紹介しました。

次回は、「経営戦略」を具体的に設定する前段階として、現状の正しく認識について紹介します。

現状を正しく知るためには、系統的に整理することが必要です。

その整理の手法として、「3C分析(自社・競合・顧客)」「SWOT分析(強み・弱み・機会・脅威)」「5フォース分析(新規参入の脅威・代替品の脅威・業界内の競争関係・仕入先の交渉力・得意先の交渉力)」を中心に紹介します。

32年間の製造会社勤めの中で、「経営戦略」に関する検討も行いました。

結果的には、先を読むことができなく、失敗に終わったことも経験しました。

この原因として、「現状の正しい認識」ができていなかったことが挙げられます。

ただし、将来の事業展開を行う場合、予測できないことも多く発生しますので、悲観的な現状認識であきらめてばかりでは、会社の将来はありません。

悲観的な現状分析を基にどう展開していくかを考える」ことに、「経営戦略の楽しみ」があると考えています。

 

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